京都河原町の現代の美術・工芸の発表の場|GALLERY MARONIE

現代の美術・工芸の発表の場として、ジャンルは問わず個展を中心に展開。異なった3つのギャラリースペースを持つ京都のギャラリー。

空間の自在者たち 五十嵐彰雄

最近、キャンバスに何度も色を塗り重ね、その層を削り取っている。ふり返れば1970年に始めた鉛筆によるドローイング、その後のホワイトペインティング、そして現在の削る仕事と、私の絵画は描くことと消すことのくり返しであった。正直に言えばほとんど意味をもたない作業のくり返しに絵画の可能性を探していたともいえる。キャンバスの表面を削るという行為は、絵を描くために用意された画布の使命を奪うことでもある。サンドぺーパーで削るとき、私はその中に立つ。キャンバスの表面は地面の凸凹を拾い、私の手に振動として伝わる。生地を露出したキャンバスはその平面性を布としての物質性を露わにする。私が関わる連続した時間の中で、画布の表面は生成と消滅をくり返す。そこから生じた画布上の痕跡が私の絵画を作り上げる。

2022年7月12日〜7月24日

7.12-5F
  • 5F-1
  • 5F-2
  • 5F-3